「ガンプラ」全行程を撮影、製作・作り方を細かく公開しています

ガンプラ 製作 徹底解説
旧キット 1/1200 巡洋艦ムサイ の作り方

発売月 1980年8月 価格 300円(当時)

今回の掲載は、機動戦士ガンダムのプラモデルとして初期に販売された、1/1200 宇宙巡洋艦・ムサイ(量産型) です。
EXモデルではなく、旧キットプラモデル。今でも再販してくれる旧キットは安価なのでとてもありがたいです。

1/1200 ムサイ巡洋艦 ガンダム,プラモデル

巡洋艦ムサイ 旧キット1/1200 プラモデル

ムサイ級宇宙巡洋艦は、機動戦士ガンダムシリーズに登場する、ジオン公国軍の宇宙軽巡洋艦。同軍の主力戦闘艦。

モビルスーツの運用を前提に建造され、一年において多数の同型艦が就役・配備されました。モビルスーツは後部デッキ内に4機、コムサイ機内に2機格納可能。

装備は前方向集中型配備で、2連装メガ粒子を3門(2門の艦もあり) とランチャーなど。そのため、後方から追撃を受けると*角になるため180度回頭せねば反撃できないという弱点があります。また対空装備をもたないため、敵MSの接近を許すとかなりの確率で撃沈されてしまいました。

大気圏内での航行能力はもたず、艦首に配備されている大気圏突入カプセル「コムサイ」を離脱させて地球圏内へ突入します。コロニーで製造されるため地球圏内での活躍はみられませんでした。

艦名称はシャアの乗るムサイ級が「ファルメル」。その他ドレンが指揮する「キャメル・パトロール艦隊」に所属する艦に「キャメル」「スワメル」「トクメル」。などなど。

デザインは大河原邦男さん。


箱絵
1/1200巡洋艦ムサイ(ガンダム,プラモデル)
ブリッジがヘルメット形状の士官搭乗艦は「シャア専用」そして今回つくるムサイは区分けの意味を兼ね「量産型」とパッケージに記載されています。

完成写真
1/1200ムサイ 旧キット ガンダム,プラモデル

1/1200ムサイ 旧キット ガンダム,プラモデル

1/1200ムサイ 旧キット ガンダム,プラモデル


改良点・塗装について

本体の組み立ては、やはり長年生産されつづけて金型が劣化したのか、パーツが噛み合わなくなっておりますので、パテ補修が必要でした。
1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

ほかにも合わないため切ったり削ったりといった加工はあります。
1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

艦船やモビルアーマーのような広い面積の塗装面にたいしては、エアブラシが効率もよくムラにもなりにくいのですが、筆塗りでやりました。

使ったのは、タミヤ・エナメルカラー。
水性ホビーカラーよりも乾燥が遅いので、広い面積の塗装にありがちな筆スジや塗りムラを抑えやすい理由で使いました。

環境からいえば水性ホビーカラーが望ましいのですが、エナメル系はラッカーよりも刺激臭が少ないとのことで使っています。

コムサイにはスジ彫りにてモビルスーツ格納庫ハッチを追加。
1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)
1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)
やり方は簡単です。マスキングテープを厚く重ね貼りして定規の代わりにして、そこへPカッターにて線引の要領でひいていけばOK。
(でもはみ出したりズレたりはやりました)

ブリッジデザインが異なる士官型「シャア専用ムサイ」は旧プラモデルに限ればブリッジだけが違うようなので今回は製作および掲載は見送っています。

その他の必須工具

  • ニッパー
  • タミヤセメント(合わせ目消し用)
  • 瞬間接着剤(合わせ目消し、時間がないとき用)
  • パテ(補修用)
  • ヤスリ、耐水ペーパー(ペーパーがけ用)
  • 筆4種 広面積用平筆、通常用平筆、細部用丸筆、超細部用面相筆(エナメル用、水性用とそれぞれ用意)

CG合成/デジラマ

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

パーツ一覧

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

旧キット 1/1200 巡洋艦ムサイ コムサイの作り方・製作手順 の 解説です


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

まずは説明書の順番通り、コムサイを作ります。
上下パーツを貼り合わせて、合わせ目消しします。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

この段階で塗装をしています。
色は、ムサイ本体と同じ色で、ふかみどりならなんでもいけそうでしたが、タミヤ・エナメルカラーのフラットグリーンで塗装しています。
操縦席窓はオレンジで塗装します。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

後部。
外側は本体色と同じフラットグリーン、
内側は黒鉄色を使い塗装しています。
スラスター奥はエナメル系黒を流し込みしています。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

尾翼類を先に塗装等仕上げておきます。
本体色と同じ色です。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

ベントラルフィンとよばれる、後部補助翼を接着中。
これもよく外れます。
また、角度をつけすぎると、ムサイ本体に干渉して差し込めなくなります。ちょっと水平気味で。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

そして、コムサイ本体へさしこみます。
もちろん接着剤の使用は必須です。
この組立、本体へ先に接着してからフィンをつける方がやりやすかったと思います。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

ここで、EXモデルよろしく、ラインを引いてディテールアップをしてみようと思い立ちました。
スミ入れできるモールド(凹んだライン)はないのですが、ここに確かモビルスーツ格納ハッチがあったはずなので。
マスキングテープで位置決めをして、Pカッターでスジ掘りをしています。
このあとマスキングテープは幾層にも重ね貼りをして、厚みをつけ、Pカッターをなぞる定規代わりにします。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

調子に乗ってディテールラインを追加してしまいました。
これもやりすぎるとウェザリング同様ごちゃごちゃしてしまうので、適度に遠慮して。
筋彫りをすることで、地色であるパーツ色のうすいグリーンがラインとして映えてくれました。なんかいい感じなので、スミ入れはやめて、このラインをそのまま活かすことにします。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

垂直尾翼を接着します。角度が左右対称になっているのを確認して。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

コムサイが完成しました。
ムサイ 本体部 の 組みたて です


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

ここからは、ムサイ本体の製作にとりかかります。
まずは胴体。
縦割りとなっている胴体パーツを貼り合わせます。
合わせ目はすべて消します。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

どうしてもツライチにならず、ズレが生じてしまった場合は、パテで段差を埋めます。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

艦底部の真横に走る合わせ目は、ディテールラインとして残すことにします。
となると、接着箇所がかなり限られてきますが、写真で記している箇所、ここにちょっと多いめに接着剤を塗り貼付けます。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

胴体後部のフタを閉めるパーツ、これも今のうちに接着しておきます。
これで胴体の接着面が完全硬化するまではノータッチです。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

補助翼のようなこのパーツ、
実際にはめこんでみるとピッタリ合わないのが分かります。
翼パーツを削って、表面を調整して合わせることにします。
艦橋(ブリッジ)


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

ブリッジを製作していきます。
シャア専用ムサイはこの形状が異なっているわけですね。
パーツ数はそんなに多くなく、気をつける箇所といえばすべての面において合わせ目消しのための接着剤塗布が必要で、パーツが小さいので指についた接着剤がパーツに連鎖付着、なんてことのないように注意ですね。何も考えてなかった中学時代にはよくそれでパーツをダメにしたものです。
機関部


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

合間を使って、エンジン部も製作します。
機関部は2個、左右でパーツ形状が異なっていますから左右を間違えないよう注意が必要です。
貼り合わせた両サイドの合わせ目は難なく消せますが、後部の推進口にある合わせ目はくぼみの中にありペーパーがけがやりにくいので、
同じ形状にかたどったプラ板を貼付けることで対処しました。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

塗装しています。
塗装後スジ彫り追加で、ディテールをふやしました。
コムサイのときと同じく、スジ掘りすることで地色を出します。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

エンジン前部のスリット付きパーツは先に塗装します。
説明書ではミディアムブルーとありましたが、RLM75グレーバイオレットを使いました。
ついでに六角形の後部格納庫シャッターも同色で塗ります。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

エンジンへ貼付けます。
ナナメにならないよう、しっかり奥まで押し込んで。
貼る箇所、前後を間違えないように注意。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

反対側は噴射口なので、
黒くぬりました。


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

ディテールラインの上をなぞるように、
タミヤウェザリングツールを綿棒で使用して、ウォッシングっぽい演出を試みています。

No.80 タミヤ ウェザリングマスター B(スノー・スス・サビ)
排熱部


1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

1/1200ムサイ プラモデル(ガンダム)

艦体左右に2対ずつついている、排熱口のようなこのパーツ。(詳細名称確認中)
2対4基ありますが、すべて形状が異なるので、
差し込み場所を間違えないよう、印をつけておきます。
同じく印を説明書に記して、差し込み間違えを防止します。

次のページで完成します。