基本技マニュアル 4 モールド(ディテールライン)へのスミ入れ方法


スミ入れとは、ディテールラインのミゾに黒を流し込むこと、
これをおこなうとディテールが引き立ちます。
主に黒かグレーを使用しますが、
使用する面の色によって、あえて別色に変えたりもしています。
何色がベストかは、お好みでしょう。

HGUC ガンダム

スミ入れの方法

スミ入れの方法は、大きく分けて塗料を流し込む方法と、ペンでなぞる方法とがあります。

どちらがやりやすいか、は、個人主観によるところが大きいので一概にいえませんが、
やりやすい、もしくは慣れたやり方でスミ入れをするのが一番かなと思います。

方法1・無塗装面への水性ホビーカラーによるスミ入れ

これは一般的ではないですが、塗装していない、プラスチック素材のままの面に対して行うスミ入れ方法で、水性ホビーカラーを使うスミ入れです。メリットは水性ホビーカラー使用なので手入れが楽、そして他の揮発性塗料に比べて安全(それでも過信はいけません)

粘り気が全くといっていいぐらいになくなった、薄めた水性ホビーカラーを、面相筆に含ませ、
ラインのミゾに、チョン、と、点描する感じで筆を置きます。

すると、ついた塗料が、ミゾを伝って、するするとのびてラインを走っていってくれます。

のびが悪いときはもう少し薄めた塗料を使うか、
そのまま筆をなぞります。

あまりにも薄めている塗料なので、面でははじかれて再び筆に吸い込まれるので、ミゾにのみ塗料がついていく、という寸法です。

方法2・エナメル系塗料を使ったスミ入れ

HGUC ガンダムF91プラモデル、ガンプラ

塗装した面へスミ入れを行う場合、
同じ属性の塗料を使うとにじんだり本来の塗装面が溶け出してきたりしますので、
お互いが干渉し合わない違う属性の塗料を使います。

という理由で、エナメルカラーを使ってスミ入れを行うのが定番となっています。
私も、主にこの方法を使います。

スミ入れに使う色をきめたら、
まずはほどよく薄めます。


要領は水性ホビーカラーのときと同じで、チョンとおくだけで、ミゾの中をうすまったエナメルカラーが、つたって伸びていってくれます。

どうしても伝ってくれないときは、はみ出し前提で筆をなぞっていき、
乾燥してから、綿棒や面相筆等に溶剤をふくませてふきとります。
属性が違うので下地カラーも消す事がないのが良点。
当然ながらエナメル塗装面に使うと全部溶け出してしまいます。この場合水性ホビーカラーなど別の塗料のフラットクリアーなどを塗ってから使うか、後述のマーカーを使います。

わざとはみ出た部分をすべてふきとらずほどよくぼかして汚れた感じにするウォッシング、という方法もあります。

ハケタイプのものが便利です


このハケタイプは、スミ入れ塗料というだけあって最初から薄まった状態ですので、
そのまま直接使用できます。

方法3・ガンダムマーカーを使ったスミ入れ

私もつい最近になって使いはじめましたが、
なかなか手軽です。ガンダムマーカーによるスミ入れ。
ただし、エナメル塗装面にのみ。水性ホビーカラー塗装面は、溶け出してしまいます。
無塗装面にも最適です。

方法4・シャープペンを使ったスミ入れ

シャープペンでなぞり、スミ入れをします。
0.3のシャープペンでミゾをなぞる方法。

私はまだ未使用ですが、それほど線が映えることはなくあまりよいレビューを聞かず、
とはいえ塗料をいっさい使わないという点でお手軽でいいのではないかと思います。
使用レビューはまたのちほど。

方法5・超極細マーカーを使ったスミ入れ

最近使用し始めたお手軽スミ入れ方法です。
私が使用しているのはコピック マルチライナー 0.03。

コピック プラモデルに使用

文具店で買えます。
書いてすぐなら、まちがいやハミ出し箇所は指でこすって消せます。
乾燥すると耐水性となり、さらに上からつや消しクリアーを塗れば完全。
黒の他に、グレーやセピア色があるのも嬉しい。

筆でないと届かない箇所に向かないといった弱点もありますのでエナメルスミ入れとの併用で主力にしています。

 

ご自身でやりやすいスミ入れ方法を選べばok

スミ入れの方法はこれがベストというものはありません。
事実私も、かつてはエナメルカラーを使った、方法2の面相筆によるスミ入ればかりこだわってましたが、
現在は方法5の超極細コピックマーカーが主力で、ハケタイプのスミ入れ塗料の使用と合わせて使用し、面相筆によるスミ入れはほとんど使わなくなりました。
色を薄める行程が省けるんですよね。

関連基本技

はみださない接着剤の塗り方

プラモの基本技・開封したらまずはパーツを洗います

プラモデル, デカールもう失敗はこわくない。デカール・シールの貼り方

色混ぜを省けるおすすめ水性ホビーカラー

合わせ目を、あえて消さないで活かす方法


基本技一覧へ》