肉抜きと呼ばれる空洞について
プラモデルってのは、生産のときにプラスチック原料をどれだけ使うか、で、販売価格が変わってきます。
たくさん原料消費されるプラモデル製品であればそれだけ生産コストがかかるということで、販売価格も上がるのは想像にむずかしくありません。
ところで、バンダイさんはじめ模型メーカーは、この生産コストを少しでも下げて、販売価格を下げ、我々が買いやすい製品を世にだそうと、絶えず努力をしてくれているわけで、
コストを下げるひとつの手段として、少しでもプラスチック原料の使用量を減らそうというのがあります。
たとえば、
これは1/144コレクションの、イージスガンダムの足。
足の裏がありません。それどころかその奥も空洞になっています。
肉抜きといって、中を空洞化することでプラスチックの使用量を減少させているわけです。
しかし中が空洞そのままでは、設定と違う形状となるので、ここをエポキシパテ等を使って、埋めてしまいます。
エポキシパテを知らない方もすくないとは思いますが、2つのパテ剤をまぜあわせて使用する、おおがかりな造形向きのパテです。
HGUC メッサーラのクロー。黄土色に見えてるのが、肉抜き部をパテで埋めた部位です。
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タミヤ・エポキシパテ。店にもよりますが500円くらいで販売されています。 |
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まず2つのパテ剤を必要量だけ、同じ長さ(はからなくても適当でOK)に切ります。 |
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指に水をつけ、2つのパテ剤を手でこねて、まぜあわせます。色分かれがなくなるまでよくこねます。 写真では片手ですが、これはカメラを構えていたせいで、実際は両手の指でこねています。 色分かれがなくなると薄い茶色になります。 |
埋めたいところ、造形したいところの面を240番くらいのペーパーがけで荒らしておきます。この方がパテがくいつきやすくなります。 その後、補修箇所へすりつける感じで埋めていきます。 ひんぱんに指を濡らしておかないと、すぐに指が乾燥しくっついてきます。埋めおわりましたら、ある程度指で表面をならし形をととのえておきます。乾燥・硬化が始まります。 3-4時間ぐらいの、半乾きのうちに、カッターナイフなどであら切りをしておきますと、仕上げがラクです。 完全硬化したら、ペーパーがけて仕上げます。 |
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・・・当然、色が違いますから、塗装が必要になります。 | |
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強引にラッカー系のパテを埋め込むこともありますが、
そのほか、フィギュア原型製作に使うファンドという粘土素材も使ったりします。 以上が、簡単ではありますがパテを使った肉抜き埋め作業手順でした。 |